企業成長の五段階説(3)

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企業成長の五段階説(3)

ラリー・E・グレイナーは、「個人の行動は主として、これまでの出来事により決定される」というヨーロッパ心理学の伝統的な見解をもとに「歴史の意味合い」として論を進めていきます。引き続き、同氏の「企業成長の“フシ”を乗り切るか」に基づき、検討を進めて参ります。

発展段階を飛び越すことはできない

 

グレイナーは「天才児も、ティーンエージャー同様に読み書きできるかもしれないが、ティーンエイジャーになるまではティーンエイジャーの行動はできない」として、組織が各段階を飛び越して成長することはないとする立場をとっています。

各段階の成長の要素と克服するべき課題をしすことで、各段階での滞留時間を短くすることは可能で、それだけ苦悩の時間は短く、成長のスピードは速くなると説いています。

 

発展段階のどくにいるか知れ

 

グレイナーは、トップマネジメントの役割として、組織の歴史を熟知していること、そして今、自分の会社がどの段階にあるか知ることを強調しています。外部環境の対応として市場の流れに即した経営が求められるように、内部環境=組織の方向性に逆らわないことの重要性を説き、日々の変化に惑わされぬよう組織の歴史観を持つことを推奨しているように思います。この成長の五段階をロードマップにすることで、正しい現状認識ができ、次の一手を間違えないで済むかもしれません。

 

解決法は限られている

 

グレイナーは、組織の課題解決法の選択肢は限られていることを指摘しています。

経営者は往々にして過去に成功した解決法に固執するが旧来の方法では新しい段階の解決はできないこと、次の段階での成長の要素は第1段階から第5段階まで明白で自社にだけ何か特別な抜け道があるわけではないが、自社にとっては初めて取り組みが求められるとします。現在の危機の解決だけでなく、次の成長段階に適した構造を意識的に導入することがポイントになります。

また、トップマネジメントは、自分のマネジメントスタイルが、組織の発展段階に相応しくない場合は、その地位を離れるべきだとも言っています。このあたりのことは、日本の感覚とは違うかもしれませんが、経営者が幸せに成功するヒントが隠されているのかもしれません。

 

経営者は組織の歴史観を持ち、自らの使命を問う

 

会社の問題を大きな歴史的観点から理解することで、将来の問題を予測し、その問題が手に負えなくなる前に解決する準備も可能となります。経営者が自社の歴史を理解し合わせて大局観を持つことの効用です。

経営者が歴史観を持ち、自社の発展段階を理解し、そのうえで次に進むことを望まない場合はどうしたら良いのでしょうか? 例えば、経営者が第一段階の非公式で個人の密なコミュニケーションに重きを置くような場合です。

グレイナーは、「小さな会社の非公式な活動は同質な仲間特有のものではなく小さな会社の特有なもの」として、成長しないことを選択することもできるとします。

経営者が成長志向ならば選択肢はありません。成長の五段階をいかに早く上るかです。

 

あなたの会社はどの段階にありますか?

そして、その段階は居心地がいいですか?違和感がありますか?

あなたの使命と自社の成長はどこで折り合いがつくでしょうか?

 

 

 

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